「ビールって何ですか?」と聞かれた時になんと答えますか?「お酒!」とか「ビールはビールだ!」という人が多いのではないでしょうか。
ここでは「ビールとは何か」について記載します。きっとこれを読めば、「ビールって何ですか?」の質問にさらっと答えられるでしょう!
ビールの定義
ちょっと固い話になりますが、実はビールは日本の酒税法によって次のように定義されています。
・麦芽、ホップ及び水を原料として発酵させたもの
・麦芽、ホップ、水及び麦その他の政令で定める物品を原料として発酵させたもの(その減量中当該政令で定める物品の重量の合計が麦芽の重量の100分の50を超えないものに限る)
そして「アルコール度数が20度未満」のものという条件がつきます。
日本では、アルコール度数が20度を超えると、酒税法によってそのお酒はビールと呼べなくなります。これを聞くと「そもそも20度を超えるビールなんてあるのかな?」と、みなさん気になるところだと思います。
実は世界には、アルコール度数が67.5度のビールがあります。「もはやビールじゃないよ」という気持ちになりそうなアルコール度数ですね。
そもそもビールはどんなお酒?
麦酒と書いてビールと読むことからも分かるように、ビールは「麦を原料とした醸造酒」です。 もちろん麦だけではなく、その他の原料として、水・ホップ・酵母・その他原料が入っています。
原料の麦
主に大麦が使用されます。他には小麦、ライ麦、オート麦などが使用されることもあり、モルト(麦芽)として使用されます。麦芽の色によって、ビールの色も変わります。
※麦芽とは、発芽した麦を高温で乾燥させたものです。
原料の水
硬水、軟水ともに使用されます。色が濃く、味わい深いビール(ペールエールやダークラガーなど)には硬水が使用され、色が薄く、シャープなビール(ピルスナーなど)には軟水が使用されます。ビールの品質に合わせた水を得ることが重要となります。
原料のホップ
ホップはアサ科のつる性多年草です。草本体をビールに使用するのではなく、「球花」という房の部分を使用します。
ホップには、苦み・香り・泡もちのよさ・防腐効果を調整する役目があり、投入するタイミングによってビールの味が変化します。
原料の酵母
酵母は直径5~10ミクロンの微生物です。糖をアルコールと二酸化炭素などに変える役目があり、上面発酵酵母・下面発酵酵母・自然発酵酵母などがあります。
ビールの仕上げ
上述したように、ビールの原料は麦と水とホップと酵母です。これらの原料の組み合わせと分量によってビールができます。どれか1つの原料が異なるだけで、全く違うビールができあがります。 例えば、水・ホップ・酵母が全く同じでも、麦が違うと違った色・香りのビールができるといった具合です。
その他の原料として、チョコレートやスパイスなど様々なものを使用でき、それによって個性的なビールが誕生します。